うつ病になった原因はなんだ?
長時間残業と長期間残業、つまり残業の多い日が長く長く続いた勤務体系がうつ病になった原因?だから仕事でうつ病になってしまって、うつ病で仕事に行けなくなった例の典型的なケース? 心がすさみ、ダメージを受けていると思ったが……。
しかし、うつ病になった原因はそれだけなのか?
幼少時のトラウマ、家族関係、職場の人間関係……。正直言って空回りとすれ違いの多い毎日を過ごしている。
うつ病になった原因は複数あって、その中の何かが引き金やきっかけとなって発病のスイッチを入れたのだろう。
うつ病になると、本当は生きていたいのに通勤時に電車のホームに立っていると吸い込まれる…本当に吸い込まれる。
自ら死を考えたことが一度あり、カッターを手首まで持っていったが切れない。ズルくて自らはやはり切れない…どうしようもない。
うつ病になった原因はなんだ?
これが原因だと自分でもわかるような気がしつつ、特定できないもどかしさがある。だから、あのときの働き方がわるかったんだろうか? 残業のしすぎに問題があったんだろうか? 仕事から家に帰り、家族とのコミュニケーションの無さが悪かったんだろうか? あれこれ原因探しをしてしまう。
うつ病になった原因を探し求めてみたところで、もしも、うつ病になった原因が特定できたとしても、私がうつ病になった事実はくつがえされないし、その原因を徹底的に治療に役立ててうつ病の治りが早まるわけでもない…
こんなことを考えているとひとつのことがわかった。
うつ病になった原因は誰にも特定できない。
しかし、特定する以上に詮索させてしまうのが「うつ病になった原因」の特性だ。これは苦しい病気だ。
まるで、自分に謎解きを課せるような精神状態に持ち込む病気が、うつ病だ。
答えのない堂堂巡りの旅路に疲れ果てて体が根をあげると本能的に心を守ろうとして体を殺そうとしてしまう。それが自死の仕組みであるような気がする。
さて、私がうつ病による体調不良で仕事を休んでいる間、上司の方々がとても心配してくださり、私の能力が生かせるところはどこかと探してくれていました。
私の直属の上司は本当に気遣ってくれており、飲みに誘ってくれて、悪いようにはしない、何とかするから…と言ってくれました。
今回の体調不良は会社は関係なかったのですが、職場のメンバーには余計な心配をかけてしまいました。今まで、自分のことしか考えていなかったような気がします。自分の行動がどれだけまわりに心配をかけるか、身にしみました。
自分が心配されたのと逆に、うつ病による休職から職場復帰してきたプロジェクトメンバが復活してきた。非常にうれしい。
私がプロジェクトマネージャーをしており、一番最初に倒れた。
その後、メンバー各人に負担がかかり、今日復活してきたメンバがうつ病になった。彼は、2年間休職していた。
もうだめかな…と思っていたところ、復職。本当にうれしい。今後このようなことがおきないようにするにはどうしたらいいのか?リーダーとしての私の課題である。
するとまた、うつ病にならないようにはどうすれば良いか?
となる。
それは同時に、仕事でうつ病になる原因を発生させないようにするには?と考えていることだから、つまり自分がうつ病になった原因を参考資料にして部下のマネジメントを考えることであり、つまり、ふたたび自分がうつ病になった原因探しを無意識に行っている。もう、どうしようもなく、うつ病は堂堂巡りから解放させてくれない病気だ。