うつ病の旦那を見下したような、はやく治って働いてくれと言わんばかりの視線とガチンコすると、私に勝ち目は無い。
その反面、嫁が出かけているとき、つまり、物理的に離れたところにいる嫁には正直な気持ちをぶつけられるし論戦にも応じられそうな気がする。
嫁が出かけているときに、「攻撃と無視」はやめてほしいとメールした。
しかし、返事はなかった。無視・・・無視・・・無視。
うつ病で休職しているおかげで、嫁と接する機会が多くなってきた。
無用な口論はこちらから吹っかけないようにしているが、広くもない家の中で無視と沈黙ほどズキズキするものはない。そのせいか、最近の眠剤は通常の3倍量を服用。
主治医いわく、「交通事故にあったら、しばらくの間は、大きいものが近づくとよけるでしょ。それと同じです」
なるほど、暴れて、家出して、確かにそうだ。心も同じだ。骨が折れてるんだっけ?
「薬が増えて家にこもるんだったら仕事に戻った方が良いんじゃない?」
嫁からのひと言にキレてしまった。
こればっかりは、嫁もさすがに言い過ぎたと思ったか?
その言葉に私がおかしくなっていることに気づき、しきりに謝る・・・・・・。
また、暴れそうになった。が、同時に脱力感に襲われた。少し、記憶が飛んでいる。何に対しても感動しない。無性に眠たくなって寝た。これは眠剤のせいだろう。
しかし、例のごとく、早朝に目が覚め、離婚とか、存在意義とか、頭に浮かぶ。心も行動も変動が激しすぎだ。これが、うつ病なのか・・・・・・
数日して、結局、入院することとなった。
うつ病で働けずに休職中であることを話したら、主治医から入院を勧められた。入院と言っても、病院とかではなく、んんん?休養所のようだ。
これで、嫁からのキツい言われようから解放されるだろう。
相変わらず、仕事してないんだから近所をウロウロしないでくれとか、裏口からの出入りを求められずに済む。
主治医からは3つのことを指摘される。
- うつ病の治療中に食事のしたくはしてはいけない。作ることに追われて気が休まらない、確かに。
- 基本的に禁酒。服用しているデプロメールが肝臓に負担をかけるためアルコール分解がにぶり二日酔いもなりやすいし、疲れやすい。
- 家族の協力がこの病気を治すには必須条件です。
主治医「奥様は、うつ病の本とか読まれて、勉強はされているのではないのでしょうか?」
私「薬局に置いてあった鬱病のリーフレットを持っていったのでそれぐらいしか見ていないと思います。」
嫁いわく・・・
娘だって受験に忙しくて、あなたへの気遣いまではできないわよね。おいおい、私はあなたに少しは対応の勉強をしてほしいと言っているのだが?
入院すれば、うつ病で休職している私という〝お荷物〟が一時的にいなくなるのでイイと思っているのだろう。
入院料金はチョット高め、でも、加入している保険で三分の二はまかなわれる。入院すると食事の支度もしない、酒も飲めないだろう、非協力な家族と距離を置ける。治療環境的には素晴らしいと思う。