うつ病による休職は家族への罪悪感で休養とは言えないかも?治療のため主治医に診断書を書いてもらい休職するも、復職はおろか、退職の危機感さえ高まる。うつ病になったこと‥‥この、人生最大の危機を克服できるのだろうか。うつ病発症から休職と復職の過程で家族とのあつれきについて語るブログ
スポンサーリンク

体験から考えてみた うつ病で休職したときの過ごし方


うつ病をはじめとする心の病気を発症してから病院にかかり、治療開始と休職、休職中の過ごし方から復職後の注意点について体験的に書き進めたいと思います。

まず、医療につながるタイミングはとても重要です。私の場合も、自分のメンタルヘルスに関して「いつもと違う」感覚に気付いたからこそ、内科経由であっても心療内科につながったりと、精神医療的なケアにつながったのだと思います。
私と同じように、主体的に医療にアクセスした人は、普段から健康に気をつけているタイプか、短期間のうちに大きなストレスにさらされて体調を崩した結果、医師の判断で、心療内科・精神科・神経科に足を運ばれた方が多いのではないかと思います。

うつ病には、早く気付いて早く診察してもらう……という初動の適切さが大切です。
軽症うつや抑うつ状態は、場合によっては気分転換や、休養によって状態がすぐに改善する場合もあるからです。ただし、心療内科や精神科にかかって抗鬱剤・精神安定剤を処方された場合には、その薬が作用しているからだということは忘れないで下さい。

精神安定剤は比較的即効性がありますので、服用後短時間で気分が改善することも当然あります。つまりそれは、クスリを飲んだからうつ病がすぐに治ったと勘違いしてしまう可能性があるということです。

抗鬱剤については、一般的に大体1週間から2週間ぐらい服用を続けてようやくその作用が出現すると言われています。それだけに薬の効果を寛解または完治と勘違いするのは時期尚早です……。

たとえば、風邪をひいてしまったとき。内科に行って風邪薬を飲んだら咳、のどの痛み等が簡単に消えていきます。だからと言って3日分処方された薬を1回でやめますか?普通はやめませんよね。普通の人は処方分を全部飲みきるはずです。それが病気になったときの
です。

うつ病も抑うつ状態も同じです。特に抗鬱剤と違って精神安定剤を同時に処方された場合は、軽症の場合はかなりの確率で気分的に楽になるものです。しかし、抗鬱剤の効果がしっかりと現れてきて状態が本当の意味で安定してくるのは短くて1週間ぐらいからなのです。気分的に安定してきたと感じてきた理由は精神安定剤が効いているだけの話です。

ですから、患者の判断で服用を中断せず、医師がもう大丈夫と太鼓判を押してくれるまでは通院と服用は継続すべきだと思います。


システムエンジニアSEの私は、うつ病であると診断された当初、当然、主治医から休養を促されました。つまり休職すべきだという判断です。

この場合、プロジェクトが気になって仕事を休めないという責任感が私の心を覆い尽くしました。この気持はSEに限らず仕事を持っている人でうつ病になったら誰もが抱く気持です。このような気持がわき起こらないようなタイプの人は、そもそも…うつ病にはなっていない気がします。

けれども、「仕事がたまっているから」等々の理由で仕事を続けるという選択は原則的にNGだと思います。仕事が大切なのはよく分かります。でも、本当に大切なのは仕事なのでしょうか? 会社なのでしょうか? 人生を生きていく上で最も大切なのは、自分の健康と幸せではないでしょうか?

1週間や2週間、休職するなんてことは人生ベースで省みればちっぽけなエピソードです。それを、プロジェクトに人員としての穴を開けることを罪だと錯覚するあたりにうつ病気質が見え隠れしていたような私です。悲しいかな、こういうことは振り返らなければ気付かないんですよね…。

休職中の過ごし方なのですが、基本的には仕事のことは考えないで下さい。

うつ病になった人の中には、それまで不眠に悩まされて苦しい思いをされていた方もいらっしゃるでしょう。とにかく休養を要すると言われたのですから、全てのことを忘れて全身リラックスするように心掛けてほしいと思います。

うつ病になって休職…その過ごし方の善し悪しで完治までの過程に差が生じます。過ごし方も、治療の一環だと私は思います。

医師は不眠を訴えたとしてもいきなり作用の強い睡眠薬を処方してくれないと思います。そのとき、睡眠薬を飲んだのに眠れないと悲観しないで下さい。日中、もし眠くなってしまったら昼寝しても全然問題ないです。ただしここでアドバイスですが、睡眠薬を飲んだならすぐに布団に入れるような生活スタイルだけは作っておいて下さい。

睡眠薬とは、「飲んだら最後、眠気を催して起きていられなくなる」というように考えている人も多いかもしれません。確かに一部にはそういった種類の薬はありますが、基本的には自然に寝入るものが大半です。

睡眠薬を飲んでから、布団に入らないで眠気が訪れるのを待っているだけでしたら、「眠れない」という自己暗示にハマるだけであり、またその薬に対する不信感が増して悪循環となります。繰り返しになりますが、睡眠薬を飲んだらすぐにでも布団に入れるような生活リズムは出来る限り守って下さい。
睡眠導入剤とは眠らせてくれる魔法の薬ではなくて、自然入眠をフォローしてくれるだけの脇役なのです。

それでも不眠が治らない、気分が改善しないような場合は、医師と相談して休養期間の延長が必要かもしれません。強い薬を望むよりも大切なことは、しっかりと休養を取ることです。順序の後先を間違わないようにして下さい。どうしてこのようなこと書くかと言えば、抗鬱剤にしろ、精神安定剤にしろ、睡眠薬にしても、症状が治まったからといってすぐに中止するものではないことは先に述べた通りなのですが、かと言って一生飲み続けるものでもありません。

うつ病の治療で服用し始めた薬は、いずれは医師と相談して中止するものです。一方で、残念ながらこの手の薬は中止すると一種の離脱症状(禁断症状)に見舞われることが多いのも事実です。ベンゾジアゼピン系の睡眠薬による離脱症状は、ネット検索すると山ほどヒットする〝離脱に苦しむ人たち〟の事実から知ることができます。

症状が治まって、主治医から復職の賛同をいただいても、復職後の仕事は、会社で認められている軽減勤務・制限勤務等が適用されるならばそちらからスタートして下さい。

そういった制度が適用されないまたは無い場合は基本的には定時出勤定時退社が大原則です。

職場に復帰したら仕事が山ほどたまっているかもしれません。復職したときの注意点は、至急のものは上司に頼んで別の課員に依頼するか、上司自らが手がけて頂くように頼んで下さい。例え1週間でも2週間でも、完全に休養を取ったのなら、特に抑うつ状態・うつ病の場合は体力も低下しているはずです。職場復帰したから、全ての仕事が全部こなせると考えて一気に仕事を片付けようと暴走することは、自ら再発しようとしているのと同じです。

どうして「抑うつ状態」または「うつ病」になったのか良く考えて、自分の本当の意味でのマイペースをしっかりと考えて、ペース配分には十分に気をつけて復職して下さい。重複しますが、復職したからといって自己判断で通院を止めたり薬の服用を止めないで下さい。主治医がもう大丈夫と太鼓判を押してくれるまでは必ず通院は続けて下さい。

それに、職場にはストレスが蔓延しています。職場にいるだけで身につくストレスを吐き出す場所として、話を聞いてくれる主治医を確保しておくことは非常に有効なことなのです。
スポンサーリンク

何秒に何人が申し込む?
楽天カード >>

よく見られているページ